トイプードルの犬種図鑑

1.トイプードルの歴史

トイプードルは非常に古くからヨーロッパ各地に確認されている犬種ですが、その起源については不明な部分が多いです。一般的には、フランスが原産国とされていますが、ドイツも原産国の候補地の1つとして知られていて、原産地を特定するのが困難といわれています。
トイプードルの先祖はいくつかの説がありますが、ヨーロッパをはじめ、中央アジアやロシアなどの広い地域に分布していたカールの掛かった被毛をした犬種であるバーベットという説が現在では有力です。もともとは作業犬として活躍してきましたが、今ではほとんどが愛玩犬やショードッグとして飼育されています。
16世紀のフランスで上流階級の夫人を中心に人気を博し、スタンダード・プードルを小型化したミニチュア・プードルが作出され、18世紀後半にさらにミニチュア・プードルを小型化したトイプードルが作出され、1940年代のアメリカで現在のような外見に整えられました。トイプードルは、日本には1950年頃に初めて輸入されて、それ以降は現在まで人気犬種の1つとして高い人気が続いています。

2.トイプードルの大きさ

トイプードルの元となるプードルは大きさによりスタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイと4種のタイプに分類されています。
日本のプードルの9割以上がトイプードルです。トイプードルは、体高が28センチ以下、平均的な体重が3-4キロと小さい犬種であり、一般的に愛玩犬として家庭内で飼育されています。
均整の取れた体格と、気品のある巻毛を備えた犬種であり、日本では近年ずっと人気犬種No1を獲得しています。

3.トイプードルの毛色

トイプードルの毛色は全体が一色であることが理想とされています。ブラック、ホワイト、ブラウンが基本色となり同色内の濃淡でさまざまなバリエーションがあります。ブラックから派生する毛色はブルー、グレー、シルバー、シルバーグレー、ベージュ、シルバーベージュがあります。ブラウンから派生する毛色はレッド、アプリコット、クリーム、カフェオレ、シャンパンがあります。
毛色が二色以上あるものはミスカラーと呼ばれドッグショー出陳時にはマイナスポイントとされますが、ペットとして家庭で飼われる分には何も問題はありません。
トイプードルの披毛の最大の特徴は、抜け毛がほとんどないことです。どんな犬種でも季節の変わり目などで多少なりとも毛は抜けるものですが、トイプードルはそれがほとんどありません。そのため、室内で飼いやすい犬種として好まれる傾向にあります。

4.トイプードルの性格

トイプードルの性格は利口、活発、従順で活動的です。人間の言う事をよく理解し、犬らしいやんちゃな性格も兼ね備えています。トイプードルは理解力が高いのでしつけ次第でいろいろな技(芸)を覚えます。
運動はもちろん必要ですが、雨の日など外に行くことができない場合は室内運動のみでも十分に必要な運動量を満たすことができます。トイプードルは、ヤキモチ焼きの面がありますので、多頭飼育の場合はメンタルケアをしっかりしてあげたほうがよいでしょう。

5.トイプードルの飼い方

トイプードルは元狩猟犬で独立心旺盛な性格なので、しっかりとしたリーダーシップを示さないとトイプードルとの信頼関係を築く事はできません。甘やかすだけではトイプードルの本来の魅力を引き出す事ができませんので、小さいころからしっかりとしつけを行うことが重要です。トイプードルは頭脳明晰なので、しつけは他の犬種に比べるとやりやすい犬種です。
トイプードルは抜毛が少なく飼いやすい犬種ではありますが、ほうっておくと被毛は伸び過ぎて、毛玉もできてしまうので注意が必要です。被毛の手入れが行き届いていないと、皮膚病の原因にもなるのでブラッシングは毎日してあげましょう。また、トリミング・シャンプーをしてあげると、よりトイプードルの被毛が美しく際立ちますので、定期的にトリミング・シャンプーをしてもらうことをお勧めします。

6.トイプードルの気をつけたい病気

トイプードルには、気を付けたい病気が3つあります。外耳炎、てんかん、アレルギー性皮膚炎です。
トイプードルは垂れ耳であり、耳の中に毛が生えていることが多いため、耳の通気性が悪くなり外耳炎にかかってしまうことがしばしば認められます。耳の中に垢がたまると細菌が繁殖し、痒みの原因となりますので定期的に耳掃除をして、外耳炎を予防してあげてください。
また、てんかんもトイプードルがよく罹患する病気の一つです。てんかんは、脳が電気的に異常興奮し、けいれん発作等の症状を起こす病気です。感染や脳の炎症などが原因で起こることが多いとされており、正確な診断のためにはMRIや脳脊髄液の検査が必要とされています。ご自宅のトイプードルが意識をなくし、けいれん発作を起こした場合は、すぐに主治医さんに相談するようにしてください。
最後に、アレルギー皮膚炎もトイプードルで多くみかける病気の一つです。アレルギー性の皮膚炎は食事中の特定のたんぱく質に体の免疫細胞が過剰反応し、皮膚炎を起こしてしまう病気ですがアレルゲン(アレルギーの元となるたんぱく質)を除いた食事を与えることで、劇的な改善がみられる病気です。トイプードルが治りにくい皮膚病にかかっている場合は、食餌アレルギーの可能性もありますので、一度獣医さんに相談してみてください。

7.トイプードルのブラッシング

トイプードルは気品の高い巻毛が特徴のため、毎日丁寧なブラッシングをしてあげることでその立派な外貌を保つことができます。そのため、トイプードルを育てているブリーダーは、日ごろから清潔な環境で育てることに加えて、入念なブラッシングをすることを心掛けています。良いブリーダーさんの下で育ったトイプードルは、毛艶や毛並みが良く、堂々とした雰囲気に育ちます。